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オプトエレクトロニクスの標準基盤のグローバルな構築を目指すIPEC
物理学者のセオドア・メイマンが1960年にレーザーを発明して以来、オプトエレクトロニクス産業全体は数十年にわたる進歩を遂げてきました。その間、情報化時代における光通信とオプトエレクトロニクス産業の中核的な位置を決定付けるような重要な節目がいくつも訪れました。具体的には、チャールズ・クエン・カオが提唱した低損失光ファイバー、デビッド・ニール・ペインが発明したエルビウム添加ファイバー増幅器(EDFA)、およびイーサネット物理層で使用される高速光インターフェースなどはいずれも、大きな進展とされています。近年は5G、ビッグデータ、AI、およびIoTサービスが急速に発展する中、さまざまな応用シナリオが出現し、光通信インフラストラクチャを超高帯域幅と超低遅延に向けて進化させています。一方で世界中のオペレーターやインターネットベンダーの多様化する要件とソリューションに直面するオプトエレクトロニクス産業は、取り散らかったイノベーションと情報サイロの問題に立ち向かわなければなりません。 これはしかし、新しい機会は巨大な挑戦から生まれるということの裏返しでもあります。したがってオプトエレクトロニクス業界は、業界計画を強化し、業界の力を統合し、業界の発展を導くために、国際標準化機関を標榜することによってひとつにまとまろうとしています。これに応える形で2020年9月10日、国際フォトニクスおよびエレクトロニクス委員会(International Photonics & Electronics Committee、IPEC)が設立されました。IPECは前述の問題点に対処し、オープン、透明、公正、公平な原則に基づく、健全で持続可能な開発を促進するべく取り組んでいます。 IPEC設立式典では、中華人民共和国工業情報化部(Ministry of Industry and Information Technology、MIIT)通信技術委員会委員であり、中国情報通信研究院(CAICT)技術規格研究所所長の敖立(Ao Li)氏が、次のように指摘しました。「長い目で見ても、業界とエコシステム全体で健全な開発をサポートできるのは、オープンで透明な標準化団体だけです。今後もあらゆるタイプの応用シーンや要件が出現し、ネットワークはますますインテリジェントになっていくことでしょう。このため、標準プラットフォームは、すべての業界関係者の意見を取り入れ、すべての参加者に利益をもたらすものでなければなりません。」敖立氏は、開放性と平等性に忠実なIPECは、業界全体の組織や企業を非常に積極的に利するものと考えています。 アップストリームベンダーおよびダウンストリームベンダーと連携し、誰にとっても有益な標準プラットフォームを確立 IPECの創設メンバーには、CAICT、メイトゥアン(Meituan)、ファーウェイ、ファイバーホーム、ブローデックス(Broadex)、ケンブリッジ・インダストリーズ・グループ(Cambridge Industries Group、CIG)、オンシュウ・イーホワ・コネクタ(Wenzhou...